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3月
 
 どこからともなく聞こえてくるウグイスの声。春の訪れを教えてくれるウグイスは文字通り春告げ鳥です。
 さて、ウグイス色といったら皆さんはどのような色を連想しますか。ウグイスパンやウグイスもちなどで目にする抹茶のような、緑といったところでしょうか。
 しかし、実際のウグイスの羽の色は、茶褐色をしています。色彩学からみても、本来のウグイス色は苔(こけ)色よりも濃く、どちらかというと緑がかった濃い茶色といえるでしょう。
 ちなみに、ウグイス色のように鳥が色の名前に用いられるようになったのは、多くが江戸時代になってからといわれています。平安時代の場合は、植物から名前を付けることが多く、また、派手で単純明快な色が好まれる時代だったのでウグイス色のように、地味な中間色の色が好まれるには時間が必要だったのでしょう。
 ウグイスによく間違われる鳥にメジロがいますが、実際のところ、その色ははっきりと違います。ウグイスの色は茶褐色なのに対し、メジロの方は黄緑色をしています。またメジロはその名の通り、目の回りが白いことからもウグイスと見分けることができます。
 ウグイスはヤブなどの人目の付きにくい所で暮らしており、姿はみえないけれどどこからともなく「ホーホケキョ」と風情のある声でさえずります。
 一方、メジロはあまり人目を気にすることもなく、木の上などで花のみつを吸っている姿を見かけることがあります。 メジロは梅の花のみつをすいますが、ウグイスは梅の花からみつをすうことはありません。とりあわせのよいことのたとえで「梅にウグイス」といいますが、これはウグイスとメジロを見違えたのではないかという説もあるようです。
 それにしても、ウグイスの鳴き声をききながら梅の花を楽しむというのは、あじわいのある風情といえるでしょう。
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